ストレス発散方法は、「宝石を見ること」
現代は、とてもストレスを受けやすい環境下にあるといって久しいです。
宝石好きな方にとっては、ストレス発散方法は、
「宝石を見ること」です。
なぜ宝石を見るだけで、ストレス発散になるの?と
宝石、鉱石好きではない方には、なかなか納得がいかないこともあると思います。
言ってしまえばただの石であり、それを眺めることで、
不安が和らいだり、将来への心配が減るわけではないので、
どちらかというと、美しい宝石を見ることとによってリラックスすることで、
取り組んでいる物事から距離を置くことができ「客観的」に物事を見ることができるようになる
という効能が一つの要因ではないでしょうか。
宝石好きな方は、宝石を見ることによって、自己の想像力が働き、
その宝石を題材にした、映画を好きな脚本で編集することができます。
例えば、「パライバトルマリン」
世界三大希少石の一つであり、ブラジルの北東のパライバ州が当初唯一の産地で、
1989年の1年間本格的に産出したが、現在ではブラジルのその鉱区からの産出はほとんどないそうです。
現在でもパライバトルマリンは、アフリカ産で取れているとのことですが、
ブラジル産のパライバのように濃いパライバのネオンブルーの色が出ているパライバは、
アフリカ産ではないに等しく、今現在市場では出回っていない。というのが通説であり、
2018年に大流行したグランディディエライトにおいては、希少性のみならず、
お客様によっては、ブラジル産のパライバに似ているからという理由でご購入される方も多かったので、
爆発的にグランディディエライトの名前が広がりました。
この予備知識を持っていたうえで、宝石屋さんに出かけてみると、
パライバトルマリンの商品を何点か見た後、やはり、天空のライトブルーのような、
色の薄いパライバが多く、店員さんに
「やっぱり、ブラジル産のパライバは、今ないんですね」と聞いてみると
店員さんは、
「いや、今また市場にでだしましたよ」と意外な答えが返ってきます。
ブラジル産のパライバトルマリンってもう取れないんじゃなかったのか?と疑問に思いますが、
「前、採掘していたパライバをストックしていたところがあってそれが今、少し取引されているんです」
とのこと、中古のブラジル産パライバトルマリンをリカットして、出してるんじゃない?と疑いたくなりますが、
パライバトルマリンの希少性から、市場価値が高まり、今少しづつストックしていた業者が
この価格だったらと取引しはじめ、また、すこしづつではあるものの市場にて取引されているみたいです。
というように、パライバトルマリン一つ上げても一例として、見た目の美しさだけではなく、
宝石の歴史から、現在の市場の動向まで、一つの物語が、出来上がってきます。
この物語は、宝石や、鉱石の数だけあり、逸話や、神話を含めると、想像力が刺激され
とてもドラマティックな「大河ドラマ」が出来上がってきます。
ストレス発散方法は、「宝石を見ること」というのは、
見た目の美しさもさることながら、その宝石に込められた、歴史を創造の脚本と
現在の市場動向まで兼ねた現実的な視点とが織りなす「大河ドラマ」を見ることができるからだと
思います。また、一つの宝石に対してドラマを見るということが知的好奇心を満たしてくれますし、
現実の世界での問題からいったん離れることによって問題を「客観的」に見ることができる
利点があげられます。
変化の速い現代のように、忙しい時だからこそ、何百万年、何千万年の時が込められた
「宝石」を見ることによって、ゆっくりその身を休めるのも良いのではないでしょうか?
立志堂では、様々な宝石を取り扱っております。
希少石から、皆様がよく知っているような宝石まで、豊富な知識で接客させていただきます。
出来ることなら、お客様のこの宝石が見たい!という要望をお聞かせください。
とても珍しい希少石の場合は、お時間をいただくかもしれませんが一生懸命にお探しいたします。
ぜひ、宝石のお話をされるのであればお聞かせください。
2019年12月27日 17:12