土佐さんごまつりの入賞作品が面白いです!
以前もブログで取り上げられていた3月の誕生石「サンゴ」ですが、日本では高知県が珊瑚漁業の発祥の地とあり、昭和50年より続く「土佐さんごまつり」名作コンテストを見てみるととんでもなく面白い作品がございました。
全高知珊瑚協同組合連合会より画像を参照させていただきますが下記の作品を見た瞬間。なぜ「にんにく?」というサンゴとはかけ離れた違和感を感じました。
画像はこちら↓
さて、にんにくの皮の質感や根っこの部分など明らかににんにくのそれでこれはサンゴではなく、口の中がにんにくだと認識して、にんにく用の唾液を分泌し始めるほどです。
ニンニクの縦の繊維もしっかりと整えられており、表現力の高さにサンゴの新しい可能性を感じざる負えません。
下記別画像を参照いたします↓
これがサンゴだと思えますか??よく見れば彫刻のように彫られたような気もしますが、よくよく言われないとわからないですね。
「土佐さんごまつり」では全高知珊瑚協同組合連合会の組合員がその技術力や表現力を競うコンテストが開かれており、宝石珊瑚を用いて宝石珊瑚ジュエリーの美しさを競う「宝飾の部」と、立体彫刻や額装彫刻にて様々な表現を競う「立体・平面彫刻の部」によって、高知職人の技術向上と伝統の継承が図られているみたいです。
この「大蒜」という作品を見るとその技術力と表現力の高さが確実に次世代に引き継がれていることが分かりますね。高齢化が避けられない職人世代とそれを受け継ぐ20代~40代の若い職人の技術の継承がなされていることを見るとうまくいっている非常に稀有な例と言えるでしょう。
ちなみに、今年の第48回名作コンテスト「宝飾の部」で高知県知事賞を受賞したのは、今年で設立50周年を迎えた宝石珊瑚の老舗メーカーさんの作品で「依依恋恋(いいれんれん)」です。女性の一途な公心を大ぶりな桃珊瑚で表現した指輪です。
画像は下記参照↓
「依依恋恋(いいれんれん)」一言。
「依依恋恋(いいれんれん)」というタイトルから久保帯人著:漫画「ブリーチ」感が見え隠れしますが、依存する、依り所、というようにもたれかかった恋人が離れて行ってしまうかもしれない不安や、恋愛の初期症状としての浮き浮きした気持ちから一緒にいるくすぐったいようなときの気持ちが心臓をモチーフに表現されており、K18の心筋とダイヤモンドが有機的に桃珊瑚に干渉することによってドキドキする心模様が手に取るように可視化されている作品なのだろう。一言付け加えるとすればこんなところです。
宝石珊瑚は、貝の中で育つ真珠とともに「海の二大宝石」と呼ばれて、世界に知られており、世界最高峰のサンゴ加工技術を持つ高知において、技術の継承が伝統と努力によって行われていることは大変すばらしいことであり、もっと注目されてもいいかなと思ってとりあげさせていただきました。
「土佐さんごまつり」ぜひ一度サイトをチェックしてみてください。
とても面白くて素晴らしい作品ばかりです。